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スーパーコンピュータ「富岳」の産業課題(2023年10月~)に採択 ~計算化学アプリケーションサービス利用に関する研究参画希望企業の取次も開始

 
公益財団法人計算科学振興財団(FOCUS)は、2023年度HPCIシステム利用研究課題(「富岳」産業利用枠について、国立研究開発法人理化学研究所 計算科学研究センター(R-CCS)を代表とする研究チーム(研究課題代表者 庄司文由) )の構成メンバとして応募し、このたび採択されました。

本研究課題は「計算化学アプリケーションのプラットホーム化の試行と実証」をテーマに、素材開発や化学反応の研究など、「富岳」を活用した計算化学アプリケーションの利用者向けサービス開発を行う機関およびサービスの利用実証を担う機関の共同プロジェクトとして実施されるものです。研究期間は2023年10月~2024年9月の1年間で、FOCUSはメンバ機関のひとつとして、特にサービス利用実証を担う企業等の開拓、および理化学研究所とともにプロジェクト全体運営への参画を通して、成果創出に寄与してまいります。なお本課題は、2022年10月からの1年間の予定で採択・実施中の計算化学アプリケーションの整備・実証(現時点で15社、35名がすでに参画中)に関する課題の成果・知見も継承して、実施するものです。

FOCUSを含むチーム全体としては、「富岳」上に実装中の計算化学アプリケーション、計算サービス、可視化をはじめとするプリ・ポスト環境、およびそれらの透過的・統合的な利用を可能とするOpen OnDemand を組み合わせて、アプリケーション環境の開発・構築・利用実証を目指しており、以下を実施予定です。

(1) GRRMの開発・整備
 化学反応経路探索ツール。Gaussianを使用した大規模探索の実例もあり
(2) フリーソルバー向け実行支援ツールの開発・整備
 オープンソースベースのLAMMPS、GROMACS、GENESIS、COGNAC等のソルバー利用に対し、J-OCTA をベースに簡便な実行をサポートする環境
(3) WHEEL を活用したワークフロー的利用環境の開発・整備
 プリ・ポスト処理、本実行、ファイル転送等のタスクフローを直感的に作成・実行可能なGUIツール
(4) Open OnDemand を活用したアプリケーション環境の整備
 Open OnDemand から、計算化学アプリケーション、計算サービス、可視化サービスをシームレスに利用可能な環境
(5) 整備された計算化学アプリケーション環境の利用実証
(6) 利用者の開拓および情報提供
 
FOCUSは、理化学研究所と事業者11機関の連携により2020~2021年度に実施された「富岳」クラウド的利用の共同研究の中核機関として、企業等の「富岳」試行利用、アプリケーションソフトウェアの評価・活用推進を先行的に実施した実績を有しています。
今回の研究課題においては、そこで得られた利用者開拓、技術支援等の経験・ノウハウも活用して、多様なサービス創出と利用者拡大を推進し、スーパーコンピュータの産業利用促進と企業価値向上に貢献してゆく所存です。
 
なお、本研究課題に参加して計算化学分野での「富岳」利用可能性の探索、実証利用を広げたい企業の方は、是非、当財団にご相談ください。
 
※お問合せ先(Eメール): fugaku-cloud[at]j-focus.or.jp
「富岳」のクラウド的利用に関するFOCUS窓口。[at]を@に変えてください。
 


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